俺「家電なんて珍しいな……」ガチャ
俺「どちら様ですか?」
友達『俺君……? 久し振り、僕が大学を辞めたきりだから、五年振りだね』ゼェゼェ
俺「は……?」
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友達『……怒ってるのかな? そうだよね、だって……』
俺「いや、なんでお前、俺の名前知ってるんだよ」
友達『君の気持ちはわかる。でも、君にしか頼めないことだ。君しか信用できないんだ』
俺「だから誰だよ」
友達『ごめん、箱を預かってくれ!』
俺「はあ?」
友達『……どれくらいだろう? 半年、いや一年、箱を預かってほしい』
俺「だから……」
友達『お願いだ……。深夜の零時に、小学校前の公園に来てくれ!』
友達『変な時間に呼び出して、悪いとは思っているんだ! でも、その時間しかないんだ!』
俺「いや、意味がわからな……」
友達『お願いだ! 一分とも遅れずに来てほしい! 本当に僕には、どうにもならないんだ! この箱は……』
俺「…………」ガチャ
俺「なんだよ……ふざけた電話だな」
俺「…………」
友達『お願いだ! 一分とも遅れずに来てほしい! 本当に僕には、どうにもならないんだ! この箱は……』
俺(切羽詰まった様子だったな)
俺(いや、あいつがどうなったって、どうでもいいことだ)
俺(そう、どうでもいい……それに今からいったって、ついたころには1時近くだ)
俺「来ちまった、か」ハァ
俺「いないじゃないか、クソ……こんな夜中に外出しやがって、うう、寒い」
俺「遅れたせいか? うう……まぁ、帰って寝るとするか」
俺「……懐かしいな。この公園、もう十年は着てなかったか」
俺「…………」
俺(そういえば昔、俺は、ここにタイムカプセルを埋めたっけ)
俺(結局その頃は当時の友達と飲みに行って)タッ
俺(田舎の小学校なんてどうでもよくて)タッタッ
俺(きっとどうせ、誰も来ないだろうって)タッタッタ
俺「あった……飛び出し注意のポスターの前に…」
俺(掘り返した後がある……それも、すぐ最近に)
それは よく俺が釣りに持っていくクーラーボックスくらいの大きさをしていた
厚い布のカバーで覆われ その上からガムテープで 雑に雁字搦めにされていた
まるでそれは包帯に包まれた木乃伊を連想させる
一人深夜の公園にいる俺には それがどうにも不穏なものに思えた
夜の冷気に混じり つぅんと目と鼻につく様な甘い匂いがする
それがまた溜まらなく 俺を不安な気持ちに駆り立てるのだ
俺(これを預かってほしかったのか、あいつは……?)
俺(これは、持っていくべきじゃないんじゃないか? そもそもこんなでかいもの持って運ぶのは面倒だ)
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俺(重……まぁ、持って帰れない重さじゃないか)
ドンドン ドンドン
俺(今、箱が揺れた様な……気のせいか?)
俺「えっと、今の時間……スマホスマホ、クソ、もう二時かよ」
俺(あれ、ポスターに何か、落書きされてる……?)
ポスター『絶対に開けないで。必ず取りに行きます。君の一番の友より』
俺「…………」
俺「電話の箱が、あの箱なのは間違いないだろうけど」
俺「そもそもあいつ、本当に俺の友達だったのか……?」
俺「……でも、あの場所はタイムカプセルの場所だったし」
俺「なんだ? 宅配便か?」
ピンポーン ピンポーン
俺「…………」
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン
俺「な、なんだこれ……」ゾッ
俺「インターフォンには……なんだ、このおっさん。全然知らないぞ……」
ピンポーン
俺「うっ……」ビクッ
俺(アパートの玄関じゃなくて、部屋の前から鳴らしてる!)
俺(誰かが中に通しちまったんだ!)ダラダラ
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン
俺「帰ってくれ……帰ってくれ……」
俺「なんで俺がこんなことに……!」
俺「あの箱のせいなのか?」
俺「……帰ってくれたか?」
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン
俺「ひっ!」
俺「見られたらまずいのかもしれない」
ガチャ
俺「えっ……」
中年「なんだ、開いてるじゃないか」
中年「どうしていない振りをしたんだ?」
俺「…………」
俺「し、知らない人だったから、その……」
中年「ふうん」
中年「俺はこういうもんだよ。中年っていう」
俺「け、警察……?」ジッ
中年「おっと、あんまり人に見せるもんじゃないから、これ」サッ
俺「す、すいません」
俺「か、変わったもの……?」
俺「…………」
俺「い、いえ、抽象的過ぎて、よくわからないです」
中年「……」
中年「本当に心当たりがないのか? 嘘を吐くと罪になるぞ」ギロッ
俺「そ、そんな脅す様な事を言っていいんですか」
中年「……」チッ
〜終〜
気になるから続けてくれ
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Source: mindhack
友達「ごめん、箱を預かってくれ!」俺「はあ?」