”人間動物園”でサルと一緒に見世物にされた『オタ・ベンガ』の短く悲しい生涯

人種差別の罪

「人間動物園」を知っていますか。これは、19世紀から20世紀の人種差別的な人間の生態展示です。ある黒人男性は、アフリカからアメリカに連れてこられ、動物園にサルと一緒に展示されました。今回は、サルと一緒に見世物にされた黒人男性オタ・ベンガを紹介します。

1.オタ・ベンガとは

ピグミーのムブティ族のオタ・ベンガは、1883年にコンゴで誕生しました。ベンガは若くして結婚し、2人の子どもを儲けます。

しかし当時、ベルギーはコンゴを支配しており、ムブティ族のエリアにも民兵を送り込みました。ベンガは狩猟に出ていたため助かりましたが、この時に妻や子どもは殺害されています。