ベジータ「くそったれ、何もしてないのにスカウターが故障しやがった！」

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相手『はい、こちらスカウター・サポートセンターです』

ベジータ「スカウターが故障したんだが」

相手『どのような症状が出てますか？』

ベジータ「表示がおかしいんだ。どうすればいい」

相手『どこかにぶつけたのでは？』

ベジータ「待て、俺は何もしてないぞ！」

ベジータ「本当だ！」

相手『どこかにぶつけたのでは？』

ベジータ「しつこいぞ、貴様！」

相手『どこかにぶつけたのでは？』

ベジータ「……戦闘中、どこかにぶつけたのかもしれん」

相手『分かりました。では原因はお客様にあるということで』

ベジータ「……くっ」

相手『まず、スカウター本体をよく拭いてみて下さい』

ベジータ「分かった……」ﾌｷﾌｷ

ベジータ「……」

相手『どうですか？』

ベジータ「何も変わらん」

ベジータ「再起動？」

相手『ボタンを長押しすると装置を再起動できるんです』

ベジータ「……こうか」

ベジータ（こんな機能があったとは知らなかった）

ベジータ「……」

ベジータ「何も変わらんぞ」

相手『でしたら、どうしようもないですね。最寄りの修理センターに持ち込んで下さい』

ベジータ「なにい！？」

相手『そんなこと言われても、これ以上どうしようもありませんよ』

ベジータ「貴様からのアドバイスは、本体を拭け、再起動しろ、これだけじゃないか！」

相手『ですから、これが電話でできる精一杯です』

ベジータ「くっ……」

ベジータ「分かった……もういい！」

ナッパ「どうだった？」

ベジータ「どうやら修理センターとやらに行かねばならんらしい。面倒なことになったぜ」

従業員「いらっしゃいませ」

ベジータ「スカウターを修理して欲しいんだが」

従業員「見せて下さい」

ベジータ「これだ」

従業員「……あー、修理は無理ですね」

ベジータ「なにい！？」

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従業員「分かるんですよ、こういうのは」

ベジータ「嘘つけ！　面倒なだけだろうが！」

従業員「だから分かるんですって」

ベジータ「このスカウターには思い入れがあるんだ、なんとか修理してくれ！」

従業員「無理です」

ベジータ「修理しないと貴様の命はないぞ！」

従業員「脅しても無理です」

ベジータ「くっ……！」

従業員「新品を買うしかありませんね」

ベジータ「どこでだ？」

従業員「量販店か、あるいはネット通販で買う人が多いようです」

ベジータ「ちっ、それしかないか」

従業員「お待ち下さい」

ベジータ「なんだ」

従業員「検査費用をください」

ベジータ「くそったれ！」

ナッパ「残念だったな」

ラディッツ「ま、メーカー側としても新品買ってもらった方が色々ありがたいんだろうな」

ベジータ「イライラさせられる風潮だぜ……」

ベジータ「物は動かなくなるまできちんと使うべきだ！　役に立たなくなるまでな！」

ナッパ「ホントだぜ！」

ラディッツ「その通りだ！」

ベジータ「ったく、エリートであるこの俺がこんなところに来るはめになるとは……」

ベジータ（スカウターのコーナーは……ここか）

店員「いらっしゃいませー！」

ベジータ「！」

店員「よろしければ、ご説明しましょうか？」

ベジータ「いや、大丈夫だ」

店員「失礼しました」

ベジータ（寄り付いてきやがって……うっとうしい店員だぜ）

≪スカウターGK型　頑丈でオーソドックス≫

≪スカウターKRRN型　測れる戦闘力の上限は低いが多機能搭載≫

≪スカウターYMC型　安価だが故障しやすい≫

≪スカウターTSH型　レンズに視力アップの効能あり。目の悪い方にオススメ≫

……

……

ベジータ「ちっ、スカウターってのはこんなに種類がありやがるのか」

ベジータ（これは店員の話を聞いた方が早いかもしれんな）

店員「……」

ベジータ「……」ﾁﾗｯﾁﾗｯ

店員「……」

ベジータ「……」ﾁﾗｯﾁﾗｯﾁﾗｯ

店員「……」

ベジータ（さっきはすぐ寄ってきたのに、こっちが来て欲しい時はなんで寄ってこないんだ！　くそったれーっ！）

ベジータ「すまないが、スカウターについて聞きたいんだが」

店員「かしこまりました！」

店員「今最も流行っているタイプは～」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

店員「こちらのタイプは戦闘力を10万まで測定でき～」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

店員「通信機能重視のタイプはこちら～、遠く離れた惑星ともラグ無しで～」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

ベジータ（何をいってるのか分からんし、選択肢が増えてさらに迷いが生じてしまった）

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