東京都港区のキャバクラ店勤務だった瀬戸かおりさん(仮名・20代後半)が店を辞めたのは今年6月。コロナの影響で客が減り続け、給与の未払いもあったことから、これ以上はやれないと感じてのことだった。大学を卒業後、新卒で入社したエステ店は1年ほどで退職。それから5年ほどを、夜の街一本で過ごしてきた。
「最初は池袋の安いお店、そのあと渋谷、歌舞伎町と店を移って銀座や六本木に来ました。収入は多い月で120万円くらい。ホストに行ったりもしないし、貯金はワンルームマンションが買えるくらいはあるので、将来のことなどほとんど考えてきませんでした。この後何をやっていいかわからず不安で……」(瀬戸さん)
コロナ禍によって無職になり、初めて自分の置かれた現実と対峙した瀬戸さん。アルバイトをしようにも仕事はなく、仕事を探そうにもスキルがなく、途方に暮れた。そこで知り合いから教えてもらったのは「パパ活」だった。
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「パパ活」とは、主に若い女性が、自身の生活をサポートしてくれる「パパ」を探す活動をすること。言葉だけを見ると、返済不要の奨学金をプレゼントしてくれる「あしながおじさん」を彷彿とさせ、瀬戸さん自身も、自身の「オンナ」を売りにして楽に稼げるものだと考えていたが、実態はもちろん違う。
「一応夜の街で、体一つで稼いできたという自負もありました。私をサポートしてくれる人がいるのだと思い、いろんな人と会いました。ただ、パパのほとんどは体目的の人ばかり。デートや食事中に『大人はどう?』と持ちかけられ断ると、レストランの食事代も支払わずバックれられたり、財布からお金を抜き取られて逃げられたり、そんなことばかりです」(瀬戸さん)
結局、体の関係を結ぶことなく援助をしてくれた男性は一人もいなかった。一回会うごとに体を合わせ、2万円から3万円の現金を手渡してくれる男性は数人出来たが、自身のプライドは形がわからなくなるほどまで削られた。瀬戸さんがやっと気づいたのは、自分の考えの「都合の良さ」だった。
「パパとか言いながら、結局は私にお金をくれる人を探していただけでした。体の関係がなければより良くて、ご飯とデートで相手も喜んでくれるはず、という思い上がりです。あちらだって当然、私のことを『体』としか見ていない。パパ活という言葉、すごくカジュアルに使われていますが実態は売春そのもの」(瀬戸さん)
キャバクラ嬢時代は、店を介して会う分、まだ客とキャバ嬢という関係が保てたし、性的な目で見られようと仕事なのだと割り切れた。現在は、自分の体や時間をモロに削りながら、相手の黒い欲望のはけ口となることで金を稼ぐしかないのだ。
「SNSなどで怪しいパパの情報を共有し、注意喚起を行いあったりして、今もパパ活を続けています。ただ、いつまでもこういうことはできないし、自分がダメになっていっているのは、よくわかっています。自分を大切にしていないのが自分だというふうにはっきり分かるようになりました」(瀬戸さん)
コロナ禍で浮き彫りになった現実。そしてその現実の中で、もがいていた瀬戸さんだったが、筆者の取材の後ほどなく、実家に帰ったと連絡が入った。睡眠薬を大量に摂取したことから家族に心配され、連れ戻されたのだという。
パパ活が悪いとは言わないし、第三者に管理されない、本人の意思に基づく売春は違法ではない。ただ、パパ活が自身の糧になっているのか、自分を大切している行為なのかは、ぜひしっかり考えて欲しい。自分自身を幸せにするのも不幸にするのも自分次第、あえて不幸になるような選択はするべきではないのだ。
そういうのは若くて可愛い女の子に物好きなカオナシおじさんが好かれたくてお金くれる稀有なパターンなんじゃないの🤔
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Source: mindhack
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