【衝撃】テスラ、時価総額でトヨタを抜き自動車業界トップに

1: 2020/06/11(木) 15:38:32.14
米電気自動車(EV)メーカー、テスラ株が10日の米株式市場で急騰し、時価総額で自動車業界世界首位のトヨタ自動車に迫っている。創業20年に満たない異端児が、ハイブリッド車(HV)を推し進めてきたかつての提携先を抜き、世界トップの座にのし上がろうとしている。

  テスラ株は10日、米株式市場で上場後初めて1000ドルの大台に乗せ、時価総額は1902億ドル(20兆3780億円)に達した。アナリストが中国市場での電気自動車「モデル3」の需要拡大に言及し、巨大な市場機会やバッテリー開発努力を高く評価した。

  一方、トヨタ株の11日終値は前日比2.7%安。時価総額は約22兆5310億円とその差は縮小している。

ダニエル・アイブス氏らウェドブッシュのアナリストは、中国の工場からの出荷台数は初年度に10万台に達する勢いで、悲観的な世界のマクロ環境下で、中国需要は「テスラに注がれる輝かしい光」だと表現。さらに、欧米でのロックダウン緩和や、今月に予定されている同社イベントで「革新的な」バッテリー関連の進展が明らかになれば、さらなる株価上昇に寄与すると指摘した。

  一方、トヨタは新型コロナウイルスの感染拡大で世界各地の工場を一時停止するなど生産調整を行ったほか、販売台数が急減。株価は3月には一時5000円台と2017年7月以来の低水準を付けた。

  株価は戻り基調にあるが、JPモルガン証券の岸本章アナリストは8日付のリポートで、過去数カ月は株価の動きが堅調だったことから、収益の底堅さや強固な財務体質などは「ある程度織り込まれている」と指摘した。

  ブルームバーグのデータによると、世界の自動車の時価総額はトヨタとテスラが群を抜き、続くフォルクスワーゲンは約750億ユーロ(約9兆円)、アウディが447億ユーロ、ホンダが5兆1934億円となっている。

 両社の関係を巡っては、トヨタがテスラに10年に5000万ドル(当時約45億円)を出資してEVの共同開発を発表。トヨタの「RAV4」のEV版を共同開発したが、その過程で両社の技術陣に意見の食い違いのあったことがブルームバーグの取材で分かっている。その後、トヨタは保有していたテスラ株をすべて売却し、提携を解消したことも明らかになった。

  トヨタは北米市場向けに5月、HVの新型車を発表するなどHVの販売に力を入れているほか、次世代車としてEVだけでなく燃料電池車 (FCV)開発に注力している。一方、米消費者情報専門誌「コンシューマー・リポート」がまとめた自動車メーカーの信頼性年間ランキングで、テスラは最も大きく順位を上げ、11位に付けた。

  自動車調査会社、カノラマの宮尾健アナリストは、EVメーカーとして「テスラはある程度の地位を確立した」と指摘。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大で年明けから中国の自動車メーカーが生産調整する中、テスラはあまり影響を受けず、相対的に中国で販売が伸びたように見えたことから「株価が連動したにすぎない」と見る。

  中国で新型コロナウイルスの感染が落ち着きつつある中で今後は中国メーカーが「増産にでてくる」と見ており、今後のテスラの販売は楽観視できないとし、テスラが時価総額でトヨタを抜く日は「まだ遠い」と述べた。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-06-11/QBQLDZDWLU6A01


続きを読む

Source: 投資チャンネル
【衝撃】テスラ、時価総額でトヨタを抜き自動車業界トップに