ンゴ・・・・
俺は今、中学3年の15歳です
2ちゃんねるを見るのが好きなのだが、特になんJのまとめブログが好きだった。
だからなんJ用語をバンバン学校でも使ってたんだ
特に俺が好きなのが『○○ンゴwwwwwwww』というネタだ
最初は失敗した奴に『片岡ンゴwwwww』とか『田中ンゴwwwwwwww』って感じで言いまくってた
でも、俺は知らなかったんです
それが、悪口だということを。
まとめブログしか見てなかったから、なんJ自体を見たことはなかった
でも、周りになんJを知ってる人はいなかったから、最初はバレなかった
でも、俺の友達軍団が『○○ンゴwwwww』について調べてしまった
でも、なんJまで辿りつけないと、俺は思った
でも、あっさりとたどり着き、俺はにわか野郎の汚名を挽回した
まず、ここを見出した
野球ネタだけじゃなくて、アニメにも精通してるなんJラーは、俺のヒーローでした
やっぱりなんJは(おもしれーわ)と思わず新しい用語を学校でも使っていました
友達軍団も、少しずつ俺を認め出しました。
でも、事件が起きたんです。
中谷カレー事件、自分が起こした事件は今ではそう呼ばれているんだ。
思い出したくもない
給食の時間、給食係だった俺はカレーを運んでいた
一人だと重いから、クラスメイトの金本(結構可愛い♪)と一緒に運んでいた
俺「かーちゃん良い匂いするンゴ~wwwwwww」
金「ちょwwwやめてよwww」
こんな感じで運んでたら、なんとなくだが
なんとなくだが、ンゴンゴダンスを踊ってみたくなったんだ
崖の上のポニョの音楽とリズムで「ンーゴンーゴンゴなんJ民♪」って踊りまくるダンスのことだ
俺はこれでクラスから『なんJの王(キング)』と呼ばれていた
金本さんの前でそれをやったことがなかったので、一度やってみたかった
・・・手が震えた
汗もかいた
それでも、一度やってみたかったんだ
だから、俺は踊った。全力で踊った。
カレーがぶちまけられていることにも気が付かずに、ンゴンゴダンスを10秒ほど踊った
俺は一瞬、歓喜の声かと思ったが普通に違った
金本さんの悲鳴で教室から何人も人が出てくる
ンゴンゴダンスを止めても、体操服をジャミラ状態にしている俺は変わらない
目の前が真っ白になった
俺は教師に呼び出され、そのまま職員室の給湯室に連れ込まれた
どうやら、俺が金本さんにいやらしいことをしたように思われているようだった
俺はなんJの王として、新たな武勇伝を手にいれたと思った。
だから、まったく悪びれず、俺を見る生徒を睨みつけながら教室に戻った。
教室の視線が俺に集中する。
誰も、なにも言わない。
これはおもしれーわと思った俺は『ン~ゴ~(お~は~の要領で)』とおちゃらけた。
誰もなにも言わない。次の瞬間、クラスで一番いきがってる栗原の怒鳴り声が響いた。
栗原「カレーどうしてくれるんだよ! おい! おおい! おおおおおい!!!!!!」
金本さんは泣いていた。俺は栗原を睨みつけた。
全力でいく、俺は心の中で殴ることも辞さない覚悟をした。
栗原は俺の胸ぐらをつかむ。先生は、まだ来ていない。そこは生徒だけの世界だった。
俺は栗原を睨みつけた。睨みすぎて多分、白目を剥いていたと思う。
クラスの王といきがってるガキのにらみ合い。クラスの緊張は頂点に達した。
俺「カレーくらいどうでもいいだろ!!!」
栗原「みんな楽しみにしてたんだぞ!!!!!!!」
怒鳴り合いの中、俺は渾身の力を込めて言った。
俺「栗原ンゴゴゴゴゴゴゴゴwwwwwwww金本さんンゴゴゴゴゴゴゴゴwwwwwwwwwwwww」と
栗原「だってこいつがよ・・・」
先生「先に手を出したのはお前だろ」
俺「ン~ゴ~」
先生「お前もふざけるのもいい加減にしろ。おまえ、はっきりいってクラスで浮いてるぞ」
まるで大松のような先生だと思った。
でも、地獄はこの先からだったんだ。
いつもなら、クラスは俺に注目して俺から話を聞こうと集まっていた。
特に、俺の友達軍団は俺になんJ用語を教えてもらおうと必死だった。
でも、誰も俺に反応しない。
誰も俺を見ない。
栗原は一言「きめえんだよ」とつぶやいた。クラスのお調子者集団は栗原に集まっていた。
俺は、一人だった。
金本さんと仲のいい古川さんが俺に近づいてきた。
古川「きもいんだけど。かねちゃんはもうおまえと話したくないって」
俺のことを影で批判していることも知っていた。
ようするに、古川にンゴりはわからないのだ。
だから、俺は古川の言葉を信じなかった。
俺は金本さんに話しかけまくった。
でも、金本さんは答えてくれない。
――俺はキレた。
教室に響く、俺の咆哮に視線は集中した。
俺は髪を逆立て、金本さんに詰め寄った。
俺「なんで無視するだよ!」
金本さん「・・・・」
無視は継続している。
俺は何度も詰め寄った。そうしていると、クラス委員の神戸が先生を呼んできたんです。
もう俺をかばってくれなかった
そこからのことは覚えていない。
金本さんの親が家に来て、親戚のおばさんは謝った。
俺も、頭を下げた。
それから、親戚のおばさんは俺を睨みつけるようになった。
怖い。
それから今日まで、俺は教室に行っていない。
むやみにンゴってはいけないこと。
ンゴりとは、悪口に似た行為ということ。
女子にンゴりは絶対禁止ということ。
でもな、それに気づいたのも遅い。
俺は中3だ。もうすぐ卒業だ。
昨日も、卒業式の練習があった。
クラスの中心人物だった俺は、もうそこには行けない。
友達が、完全にいなくなった。311の、あの時と一緒だった。
カレー事件のこともあったし、なにより学校に行ってもくだらないと思ったのです
理由は一つ。ネットだ。
なんJにのめり込んでから、中学生の奴らがガキに見えて仕方なかったんです
ンゴりまくった結果、友達がいなくなったけど、でもそれでも後悔はありませんでした
毎日部屋にこもってなんJをするだけで心の傷が治った気がしたんです
でも、時間は有限ではなく、限られています。
とうとう、卒業式の日が近づいていたのです
「卒業式DELLの?」と
でも、僕は出る気なんて等々ありませんでした。
なぜなら、出る必要を感じなかったからだ
おばさんは残念そうな顔をして、おじさんと相談していました
高校を落ちて、これからどうするのか。それを僕に聞かれてもわかりません
とにかく、僕はこれからもなんJができると、むしろワクワクしていました
それを砕いた311の地震と津波、そして火事
俺は手を震わせた。
それを見たおばさんは「制服に写真入れておくから、卒業式出た方がお父さんたち喜ぶよ」と言った。
こっちに来て、ずっと僕を軽蔑していたおばさんがかけてくれた言葉。それに俺はさらに泣いた
「――――――ああ」
俺は、卒業式に出る決心を固めました
なんJに相談スレを何度も立てていたのは、その表れだった
でも、俺はもう負けない、そう誓った。
ボサボサだった髪を切り、卒業式の返事の練習もした
先生も、俺が卒業式に出ることを喜んでくれたように思えた。最後の歌の楽譜を、俺にくれたのだ
こうなっては燃えるしかない
俺はラスト卒業式に、全てをかけるつもりで、卒業式までの時間を過ごした
おばさんもおじさんも仕事のため、卒業式に出席することはできなかった。
でも、俺のポケットには、両親と妹の写真が入っている。これほどまでに心強いものはなかった。
もう怖くはなかったんです
最後に、壇上か教室でンゴンゴダンスを求める中谷コールが来るかもしれない。
そう思うと、顔がほころんだ。
その時、俺のケータイが鳴った。
――――金本さんだった
俺は金本さんからのメールに、テンションが急上昇した。
文面は「今日卒業式来るの?」と短い文だった
俺は「行くじぇい!w久しぶりに会えるンゴ~」と返信した。
俺はニコ動の実況者であるせんとすが好きだった。
しばらくして、メールが来る。
金本さんだけじゃない、クラスの多くのメイトからメールが来た。
俺は、うるっときた。
「卒業式来るのやめてくれ」
「お前が来ると雰囲気悪くなる」
俺は凍りついた。
みんなは、俺を歓迎してはいなかったんです
むしろ、来るなと願っていたんだ
ケータイを落として、そのままベッドに横たわった。
現実を忘れようと、俺は眠りに落ちた。
起きた頃には、もう夕方だった。
それでも、ここまでされるいわれはなかったんです
だから、俺は起きてすぐに何か行動しようとした
でも、俺はそんなに強くない。
ハートは、限界だった。
311で一人になった俺、絆と言いながら被災地に募金を募っていた学校のメンツが、被災者を馬鹿にした。
綺麗な自分を作るため、彼らは被災地に向けて行動はしていた。
でも、身近な被災者を排除しようとしていたんだ
それが悲しくて、俺はもう、彼らと決別しようと決めて、メールとアドレス帳を消去した―――
バイトはまだ早い。なにせ俺はまだ15歳だ。
おばさんもおじさんも何も言わない。被災したことによる保護か手当が支給されているからだ。
俺は生きているだけで、金を生むというわけですよ
友達なんていらない。
俺はなんJの王として、これからも被災した人たちの悲しみを伝えていく
終わりじゃきね
4月も終盤になり、世の高校1年生は部活動や勉強、友達や部活に取り組むのだ
でも、俺にはその権利がない
高校に落ちた俺に、高校時代などないのですよ
だから――俺は家でなんJをしていた
俺のレスに、みんなが返信してくれる
それだけで、俺はだれからも必要とされていると気がついたんだ
時間が来れば、お盆に乗った食事が運ばれてくる
ゲームだって、今はネット対戦が完備されているから、退屈しない
さらになんJ。俺に死角はなかった。
たまに町に繰り出すのも気持ちがいい
高校生や中学生が学校に行っている時間、俺は自由なのです
サボっているわけではないから、ケーサツも俺を止めない
俺はsuparmanだ
そう、思った
ひとつだけ、弱点があった
この生活には、弱点があったんです
―――――――――学生が下校する時間は、俺は外に出歩けないのです
眩しい彼らが怖い
輝く彼女らが恐ろしい
そして――こんなに惨めな自分が惨めで仕方がないのだ
俺は自供した。
――――――――――――俺はスーパーマンなんかじゃあない。俺は――――アンパイアだ、と。
睨みつけてくるおばさんも、最近は俺になにも言わなくなった
だから、いつものように言ってやった
「ン~ゴ~ンゴンゴ~(ただいまというリズム)」だ
このンゴりで、俺は青春を失った
ならば、俺は最後までンゴりを捨てないでいよう
そう思った
――そんなある日のことだ
俺は、金本さんに出会った
それをあげろとゆわれたら、俺はいの一番にこう答えるだろう
「金本さん」と
だから、俺はいつも金本さんに会わない時間に活動していた
どんなことがあっても、俺は金本さんとは会いたくはなかった
だけど、出会ってしまった
例えるなら、目玉焼きとカルピスが出会うように当然に
彼女は――少しだけ――変わっていた
俺は声をあげた
金本さんの姿を見た、だとかその程度ではありません
金本さんと、鉢合わせしてしまった
駅の構内ではない。たまたま乗った満員電車の中でです
身体が密着していた
緊張したんです
そして、怖かった
――彼女の鬼の形相と、何度も、何度も舌打ちされたこと。そして――――――彼氏らしき男が俺を睨みつけていたことが
勇気を出して、声を出した
俺は、その彼氏にキスするレベルにまで――顔を寄せた
そして、凄んだんです。
「ンゴンゴ・・・ンゴ・・・」
彼氏は、黙った。
そして、金本さんの手を、強引に引っ張って、電車を降りていった。
俺は――金本さんの胸が、あのときよりも大きくなっていたことに、気がついた
そんなことを、今は思います
でも、俺はそんなことができなかった
羽をもがれた天使、とはこのことを言うのでしょう
俺は全てを封印された
家の中では、最強のンゴリスト(ンゴンゴダンスをする人)だが、一歩外に出れば―――俺は毛虫よりも弱い存在だ
そのなか、ゲーセンで出会った友人がいる
ここは―――そう。梅原とでも言っておこうか。彼の存在が、また、俺を変えてくれた
この続編ンゴは、梅原が居なかったらなかったと思う
俺は中学校では、なんJの王として君臨していた
だけど、さすがの俺も外ではンゴンゴダンスをしたりは控えた
だけど、ゲーセンならできる
ンゴりまくれる
だから、俺は数カ月ぶりの―――ンゴンゴダンスを踊った
その姿を見て、声をかけてくれた人がいたんです
それが梅原。孤独な俺の、今現在唯一の友人だ
俺「ンゴッ!?」
正直俺はビビった
久しぶりに、親戚以外の人間と会話らしい会話をしたのだ。無駄はない。
だが、ここで黙ったらンゴリストの名がすたる。俺は全力で――――
俺「ンゴンゴダンスじゃきね~。知らんの?」
と、これまた久しぶりにかつての姿に戻った
俺「いいンゴ~! むおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」
こんなに気持ちのいいンゴンゴダンスは久しぶりだった
クラスで初めて披露した時のキレが、戻ってきたようだった
ゲーセンの人間が、俺に注目する
俺はさらにレベルをあげた
梅「wwwwwwwwwwwwwwwww」
爆笑。梅原爆笑―――――俺は、マキシマムンゴンゴダンスを解放した―――――!!
とにかくやばい。
今までも、これを使ったのは何回もない。
だが、俺はかつてンゴンゴダンスが元でトラブルを生んだことを忘れていた
―――ゲームをプレイしている人の缶ジュースが手に当たる
盛大に、その人の服にジュースがかかる。俺は――あの日を思い出した
俺「あっ」
一瞬、素になった自分がいたんです
金本さんと、ゲーマーが被った
俺は、二度とあんな気持ちになりたくはなかった
だから――俺はあの時とは違う自分を――ペルソナを被ることにした
俺「何やってるンゴ~?」
ゲーマー「なにするんだよ! かかっただろうが!」
俺「そこに置いておくお前が悪いンゴ~。ン~ゴン~ゴンゴなんJ民」
殴られても、いいと思ったんだ
俺「うるせえ! 服くらいどうでもいいだろ!」
すでに引き返せない
俺とゲーマーはヒートアップして、つかみ合いの喧嘩に発展する可能性もあった
ゲーマー「外でろよ!」
俺「ンゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」
ンゴりの咆哮、俺はこの技をそう呼んでいる
そのとき、梅原の声が響いた
もちろん、ゲーマーも止まった。
梅原は、少しだけ照れた表情で言った
梅「久しぶりだな。中谷」
俺「あ」
そうだよ。こいつは知っている。――そうだ。栗原だ。こいつはあの――栗原だ。
このスレを読んでいる奴らは、当然知っていると思うが、俺はコイツに青春を奪われた
だが――今は――俺を――――
栗「まあ、ここは俺に免じて許してくれよ。お互い出禁は嫌だろ?」
助けてくれた。
その顔は「あの時は(ごめんな)」という顔にも思えたんです
当時から不良っぽさはあったが、ここまでは怖そうな風貌ではなかった
禍々しいピアス
太陽よりも眩しい金髪
膝まで下ろした腰パンスタイル
そして――左腕に刻まれた刺青が、彼の人生を物語っていた
ゲーマーは、栗原を見て逃げた
俺はスカッとして、栗原に抱きついた。
ガッチリとした身体に、俺は少しだけ泣いた
久しぶりの外食だったので、俺は色々と食べまくった
栗原も、当時と変わらぬ大食漢だったんです
俺たちは会話をしなかった
会話をしなくても、俺たちは男だ。言葉なしで伝わる。
「あの時はごめんな。ンゴンゴダンスで人気者だったお前が妬ましかったんだ」と
「卒業式のメール。あれも俺が皆に命令して送らせた。ホントはみんな怒ってないないよ」と
栗原が言葉にしなくとも、俺には伝わった
そのときだった
栗「あ、わり。俺、財布忘れた」
俺「いいンゴ!いいンゴ!ここは最下位の記念ということで俺が出すンゴ!」
俺はテンションが上がっていた
ゲーセン仲間でもあり、中学の同級生でもある栗原と和解できた
それだけで、俺は嬉しくなり、食事代と涙で汚してしまったクリーニング代と栗原の電車賃を出してあげた
栗「あとさ、俺一人暮らししてるんだけど家賃がきついんだ。5万あれば足りるからさ」
友達のピンチを救うことは、ンゴリスト必須だ。俺は当然貸した
別れ際、栗原とは連絡先を交換しなかった。ゲーセンに行けば会えるからだ。
仕事が忙しいのかもしれない
俺は今日もゲーセンに行き、ンゴる
栗原の名前を出せば、因縁をつけてくる奴も黙った
気持ちがよかったんです
いつか、クラス全員の前で、またンゴンゴダンスを披露できるその日まで――
――俺は、今日もどこかでンゴり続ける。
それが――俺なのだから――
俺はゲーセンに行く金が欲しくなった
おばさんからの小遣いでは、足りなくなったのだ
そのうえ、俺は暇だ
ならば、普通はアルバイトの一つや二つをしようと思うんです
だから、俺はコンビニのバイトを始めた
近所の、よく使用するコンビニだ
しかも、可愛いJKがいるんだぁ
否。もしかして、恋をしてしまったんだ。
だから、俺は全力でバイトの面接の練習をした
バイト面接だから、緊張しなくてもいいと、ネットには書いてあった
でも、俺は落ちたくない
彼女が、欲しかった
渇望、していた。
ンゴり、ンゴられ、ンゴり抜こうと、決めたのだい
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引用元: http://swallow.5ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1578275241/
Source: mindhack
ンゴりまくった結果wwwwwwwww