祝賀御列の儀で新天皇が乗る車がトヨタ・センチュリーに決まる

　政府は１７日午前、天皇陛下の退位と皇太子さまの即位に伴う儀式の詳細を検討する「式典委員会」（委員長・安倍首相）の第３回会合を首相官邸で開き、皇位が継承される４月３０日から５月１日にかけての一連の儀式の概要などを決めた。
１０月２２日に行われるパレード「祝賀御列の儀」で新天皇、皇后両陛下が乗られるオープンカーには、トヨタ自動車の最上級セダン「センチュリー」を選んだ。

　憲政史上初となる天皇の退位の儀式「退位礼正殿たいいれいせいでんの儀」は、陛下のご公務が終わる時間を踏まえ、４月３０日午後５時から始める。
会場には、皇位とともに伝わる剣や曲玉まがたまなどを置く。参加者の服装は、男性がモーニングコート、紋付き羽織袴はかまなど、女性はロングドレス、白襟紋付きなどとした。

　新天皇が最初に臨む儀式で、剣や曲玉などを受け継ぐ「剣璽けんじ等承継の儀」は５月１日午前１０時３０分から行う。

　同席される皇族は、平成の代替わりを踏襲し、成年男子に限る。皇位継承順位１位の「皇嗣こうし」となる秋篠宮さまと、３位となる常陸宮さまのお二人が見守られることになる。
三権の長や閣僚については女性の参列を認める。現時点の閣僚では、片山地方創生相が同席する見込みだ。

　新天皇が即位後初めて国民の代表と会う「即位後朝見ちょうけんの儀」は１日午前１１時１０分からとする。朝見の儀と退位礼正殿の儀には、三権の長や自治体の代表ら計３３８人を招く予定だ。

　これらの儀式は、皇居・宮殿「松の間」で行われ、いずれも１０分程度で終える見込みだ。

　祝賀御列の儀で使うオープンカーは、トヨタのセンチュリー（市販車）を改造して使う。政府は、車を選ぶにあたって日英独の計６社に打診し、うち５社から提案があった。
「国内で入手可能」「安全・環境性能が高い」など政府が求めた条件を全て満たしたのは、センチュリーだけだったという。

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20190117-OYT1T50065.html